今日はケンカDAY(別名八つ当たり日)






おとこん 14







ギルカタールに来て初めての雨期が終わろうとしている
そんな中、私は男に絡まれていた

「オイ!!」
「………」
「何とか言えよ!」
「………」

男を無視し、何も言わずに立っているとバシッと頬を殴られた
殴った奴を見やりニィッと笑う

「…私に相手して欲しいの?―――死ぬよ?」

素早く短刀を取り出し男の喉に突きつけ優しく声をかけてやる

「なぁ…ケンカ、する?」
「ヒ、ヒィッ!!」

男は逃げて行った
今日何人目だろうか…
私はその場にまた立ち尽くす

そんな時に上から声が降ってきた

「あらら…だいぶ荒れてるねー

忘れもしないあの声

「お前っ…!!!」

見上げると、私をこの世界に落とした張本人が空に浮かんでいた

「やっ!久し振り」

爽やかな笑顔付きで手を振りながら降りてくる

「どの面下げて私の前に現れた―――殺すぞ」
「おお怖い。今日は神様からの伝言を伝えに来たんだよ」
「…なんだって?」
「神様からの伝言だよ。もうってば悪魔関係ばっかり調べるんだから…」
「お前が『代償』とか『命取らないだけ良心的』とか言うから悪魔かと思ったんだろうが!」
「え?そうだっけ」

オイコラ忘れたんかこの美形が!
駄目だ褒め言葉にしかなんねぇ

「そうだよ…で?伝言ってなんだ」
「『すまなかった』って」
「…それだけ?」
「あと『だが元の世界に戻せない』」
「…私の存在を消したんだもんね」

そりゃそうか
納得いかないが言っても解決しない

、ごめんね。君の魂って元々この世界の物なのに
神様ったら間違ってあっちの世界に送っちゃってさ」

ドジだよねと方をすくめる

「ドジで済まないと思うんだけど」
「だからサービスしたでしょ?」
「何を…って、ここに来る時の設定の事?」
「正解。いやー、物分かり良くって助かるよ。ちなみに魔力はが本来持ってた魔力だから
魔法が上手く使えないのはの技術力ね。もっと勉強すれば良いのに」
「魔法に興味は無い…って事も無いけど勉強嫌いっつか、神様って人間臭いな…」

そう言うと男はチッチッチと指を振った

「人間臭いんじゃないよ。人間が神様臭いんだよ」
「そうなの?」
「そ。ミスをしない存在なんて存在しない。神様だって例外じゃないって事」
「…じゃあ聞くけど、何で私が生まれてすぐこっちに落とさなかったの」
「ああ、少しでもこの世界の事知ってからの方が良いだろうって言ってたよ」
「変なトコ配慮すんだな神様」

まあ、それはある意味感謝だけど

「そう言えば…お前、名前は?」
「無いからどうとでも呼んで良いよ」
「じゃあ『犬』」
「…やだ」
「じゃあ『猫』」
「……却下。せめて人名を希望」
「じゃあ『ジョロレン=ジョロリーナ』
何ソレ!?嫌だよ!!ネーミングセンス無さ過ぎ!」
「お前何でも良いって言っただろうが!文句言うなジョロレン=ジョロリーナ!!」

結局私の粘り勝ちで彼の名は強制的に『ジョロレン=ジョロリーナ』に決定した


+++あとがき+++
オリキャラで長々書くのはどうかと思い、短めです
シリアスにしようと思ったらかなり
暗くなったので急遽変更しました
0か100しか書けない…ort