んー…この胸のトキメキは……恋?







『何だかんだでこれからも…』







只今、私はソファで、ロベルトはベッドに寝転んで読書中です

「ロベルトー」

ペラリとページをめくりながらロベルトに話しかける

「なんだよ」
「私…さぁ…恋、しちゃったかも…」

本で顔を隠し、ポソリと言う

「……………………………」
「???ロベルト…?」

返事が無いので本から視線を外しロベルトの方を見やれば、驚きに目を見開いてこちらを見ていた。

「……、聞いてる?」
「…………………………え?なんだって???」
遅っ!!!!

「え、反応遅い上に聞いてなかったの?恋しちゃったかもって言ったんだけど」
「……何で俺にそんな事言うんだよ」
「なんでって…別に?」

頬を若干染めながら、ぷいっとそっぽを向く

…ロベルトに恋したかもなんて本人に言ったら、告白になっちゃうじゃないか。

「恋愛小説好きだから、こういう話に食いつくかと思っただけ」

その時、視線を外していた私は気付かなかった
――ロベルトの目が、ギラリと光っていた事に。

「ふぅ〜ん…で?」
「へ?」
「続きは?好きになったきっかけとかあんだろ?」
「…あぁ、きっかけ、きっかけね…気が付いたら目で追ってるのがその人ってだけで、
正直まだ恋かはっきりしてないんだよねぇ」
「は?じゃあ何で俺に話振ったんだよ」
「だから…ちょっと相談しようと思って」

本人にするのはどうよ?とか今更になって思ったけど…もう言った後だし…

「………」
「あー、ごめん。やっぱ今の無しにしても――」

良い?と言おうとしたら、いつの間に移動したのか目の前にロベルトが居た
ビクリと身体が揺れる

「っ!!?」
「なぁ

ロベルトが背もたれに手を付いて私を囲い、私の足の間に片膝を割り込ませてきた
ギシ、っとソファが音を立てる

「俺に相談するって事は、俺が知ってる奴って事だよな?言え、カーティスか?シャークか?」
「どっちも違うけど…。ぇ…えーと…ロベルトさん?なんか、怒ってません?」
「そんな事ねぇよ。普通だっつーの」

そう言葉を発するロベルトは、いつもと変わらない様に見える。でも――

「嘘だ。いつもと一緒だけど、いつもと一緒じゃない」

真っ直ぐロベルトを見上げ、しばらく見つめ合う

「……あの、ロベルト」
「なんだよ」
「この雰囲気とタイミングでこんな事言うのは非っっっっ常おぉぉぉぉに、抵抗があるんだけどさ…
…………………トイレ行きたい

さっき見詰め合ってた雰囲気とは全然違う意味で、静寂が辺りを包み込んだ。

「お前…マジで空気読めよな」
「し、しょうがないだろ…行きたいんだもん」

ごめんなさい私だって人間なんです。
生理現象ってものが突然襲い来る事だってあるんです。

「ごめんってロベルト。でもさ、どうしようもない時ってあると思うんだ。我慢は良くないし…
っていうか、これでも我慢してた方なんです本気で行かせて下さいお願いします!」

そわそわと身体を揺すっていると、ロベルトがため息を吐いた

「…はぁ。わかったよ行って来い」








*****








トイレから戻ると、ロベルトはソファにだら〜〜っともたれ掛かって天井を見ていた

「トイレありがと。んで話戻すけどさロベルト、私の好きな人聞いてどうすんの?」
軽く殺してくる。

ロベルト…自殺志願者かなんかですか…

「…あいつ等じゃねぇって事は、タイロンか?それとも意表を突いてスチュアート??」
「全然違う。……軽く殺すって…軽くって言っても殺すんだったら死んでんじゃん」
「良いんだよ。殺りたいから殺る。是すなわち自然の摂理ってヤツだ」
「全然自然じゃねぇよ!やめろ!!」
「…あっ!!!ライルか!?…あいつはマジでやめとけ?殺せねぇし、プリンセス一筋――」
「ちっがぁーーーう!!!もぅっ!全然違う!!」
「――じゃあ誰だよ?俺とカナデの共通で知ってる人間ってそんくらいしかいねぇだろ」

ロベルトはジト目でこっちを見つめてくる。

………やっぱ私、ロベルトの事好きみたいだ。
だって、他の人の事ばっかり言ってきて…悲しいと感じる自分がいる

「…なんで自分の事入れないんだよ…」
「……俺?」

ロベルトの声にハッと我に返る

今、今なんて言った私!!!??

自分(ロベルト)の事入れない=私はロベルトが好き に、聞こえたんじゃ…
そうなってたらもうこれ告白しちゃったのと一緒じゃん!!!

ボボボッと顔が今までに無いくらい赤くなった

「うわあぁぁぁぁぁ!!!〜〜〜〜〜ッッかえ」
「さねぇよ。そんな事言っといて、俺が帰すと思うなよ?
「っ!!」

腕を引き寄せられドサリとソファへ押し倒される

「え、なんで?!なんで押し倒されてんの私!!」
「俺が押し倒したからに決まってんだろ?」
「っだから何でロベルトが私を押し倒してんの?って聞いてんの!!私に興味無いんだろ!?
だからさっきも候補に自分の名前上げなかったんだろ!!!??」
「好意を持ってる本人に恋愛相談持ちかけるなんて、誰が思うかっつの。俺の事範囲外だと思うだろ?」

……だって、他に相談相手思いつかなかったんだもん…
アイリーンは用事あるって言ってたし…

「なぁ、俺の事好きなのか?恋愛的な意味で?」

ものっすごい楽しそうに、ロベルトは話しかけてくる

「ぅ………………………好き…デス」

両手で顔を覆って隠す

一回言ったら二回も三回も一緒―――って事も無く、超恥ずかしい…!!!!!

顔を隠し続けていると、フッとロベルトの笑う気配がした

「俺も…の事が好きだ」

言われた台詞に、手を外し目を見開いてロベルトを見た

「………うそ…ほんとに?からかってるんじゃなくて??」
「ひっで…信用ねぇなぁ、俺」
「だって散々私の事からかってたじゃんか!」
「あれだって半分以上本気だったぜ?でもカナデ全然気付かねぇんだもんなー。キスまでしてんのに」

やれやれ、とでも言う様にロベルトは首を振る

「なにそれ!?私のせい!??……ごめん………今の今まで全然気付けなくて。」
からキスしてくれたら、全部チャラにしてやるよ。勿論口に

なんだって!!!!??

「む…無理」
「無理じゃねぇって。ほら」

ズイッと顔を近づけてくるロベルト

「こんだけ近付いたら出来んだろ?」
「うぅ…」

恥ずかしすぎて目が潤む

「…今ここで俺に最後までヤられるのと、が自分でキスするのと――どっちが良い?」
「ッなにその選択肢??!!」

おかしくない!?

「〜〜〜〜〜〜っ!!!」

ロベルトの頬を包み、そっとキスをする

「ん。良く出来ました」

よしよしと頭を撫でられた

「………もう帰って良い?」

そう言うと、ロベルトは満面の笑みで

「あ。無理。今まで我慢してた分ちょっと襲わせろ?」
「!!!!」






これからよろしくお願いします
…でもゲームとかニャンニャンは毎日しないからな!!